健康管理

熱中症② 原因やメカニズムを知っておけば、熱中症対策がしやすい。

投稿日:2017-07-20 更新日:

熱中症対策をうまく実行するには、まず熱中症とはどういうものなのかを知ると効果的です。

なぜなら、「何が原因でどんな症状が出るのか」など理解すると、出ている症状に適した対策が分かってくるようになるからです。

 

そのことで、前回は熱中症の概要的な部分を書きました。

つづいて今回は、熱中症の原因はどんな環境や行動なのかということ、その原因がどのようにして熱中症を引き起こすのかというメカニズムについて書きます。

 

 

(※この記事は、医療関係者ではなく一般人である当サイト運営者が書いたものです。もっと確実な情報をお求めであれば、病院や専門家の監修のウェブサイトをお探しいただけると良いと思います。)

 

 

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熱中症の原因となる行動、発生しやすい環境

次のようなことが熱中症の原因となりえます。

  • 気温が高い環境に長時間いる
  • 湿度が高いところに長時間いる
  • 水分と電解質(塩分など)の補給を長時間しないでいる
  • 直射日光に長時間さらされる
  • 普段以上に体を動かす
  • 厚着・汗を蒸発させにくい服装

 

他にも、年齢や体力などの個人差も熱中症の発症しやすさに影響します。

例えば、小さなお子さんは地面との距離が近く照り返しの影響を受けやすかったり、体温調節機能が十分発達していなかったりします。

高齢者は暑さを感じにくくなっていて危険に気づきにくかったり、体温調節機能が衰えて発汗も少なくなっています。

このように、その人ならではの要因というのは結構あります。

 

 

どの程度で発症するか

同じ環境にいても熱中症になる人とまだならない人がいるので、「気温○○℃以上だと危険」だとか、「湿度○○%以下なら大丈夫」などと一概には決まらないようです。

確かに、熱中症予防のために「○℃以上になったら危ないのでクーラーをつけたほうがいい」などという知識も必要ですが、それだけでは不十分です。

それだけではなく、もし熱中症になった時のために、どんな症状が出るかを知り、発症したことに気付けるようになる必要もあります。

 

(気温や湿度がどれくらいになると熱中症になるかということは、熱中症指数についての記事のときに改めて書く予定です。)

 

 

 

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熱中症が起こる仕組み

(ここから下は、熱中症が発症して進行するメカニズムの説明です。そこまで知らなくていいという場合は、読み飛ばしてください。)

 

 

高温多湿、水分補給不足などの原因が、どのようにして熱中症をひきおこすのでしょうか。

 

熱中症の症状がおこる仕組みとして、大きくは

  • 臓器に必要な血流の不足と、
  • 体温の上昇

という2つの体内の動きが関係しているので、別々にご説明します。

 

 

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メカニズム① 臓器への血流量の不足(循環失調/循環不全)

熱中症の初期~中等度の症状は、さまざまな臓器への血流が足りなくなることで起こります。

 

臓器や脳神経などが正常に働くのには十分な血流量が必要であり、それが必要なだけ行きわたらなくなることを循環失調もしくは循環不全といいます。

これは熱中症の時以外でも起こります。

 

血流が十分行きわたらないと、さまざまな症状を引き起こします。

例えば胃や腸がやられれば吐き気・おう吐や下痢の症状が出ます。脳への血流が減れば、めまいや意識障害などが起こります。

 

脱水と血流分布の偏り→循環失調

では、どのように循環失調が起こって熱中症になってしまうのでしょうか。

 

気温が高い環境

まず暑いところに長くとどまることについてですが、そうすると体温が一旦上昇します。しかし、人体はそれを元どおりに下げるために体温調節機能を働かせます。

皮膚近くの血管を広げて血流を集中させてから、汗を蒸発させて皮膚表面を冷やし、そしてそこに血液を触れさせて冷えた血液を体の内側に戻します。

これで体温が下がるため、トータルで体温上昇はまだしません。

しかし、これにより血流が皮膚周辺に偏ることになりますし、汗が出ると水分と電解質を消費してしまい脱水が進みます。

 

血流がどこかに集中すると、その分だけ別の場所には行きわたらなくなります。大事な臓器以外の場所に血流が集中してしまうことで循環失調が起こります。

 

水分・塩分補給の不足

そして、汗で水分が減ると血液の量そのものが減るため、これも血流量の不足につながります。

脱水のほうが、血流の偏りよりも循環失調の大きな原因になります。

 

汗は、流れ出てこなくても気体の状態で体から出ています。

生活している中で常に水分・塩分を少しずつ失っているということなので、こまめに補給しなくてはなりません。

 

(水分ばかりとって塩分の補給を怠ると、血液中のナトリウム濃度がうすまって、全身のけいれんなどの二次的な障害が出てしまうので、注意します。)

 

湿度が高い環境

蒸し暑い環境にいると、出た汗が気化しにくくなります。汗が気化しなければ、体温が下がりにくくなります。

しかし脳はそれでも体温を下げなくてはならないので、どんどん汗を出すように指令を送ります。

ちょうどサウナ入った時のような感じです。

 

こうして無駄に汗を出し続け、水分・塩分を激しく失ってしまいます。

それに加えて、体温調節が妨げられてしまうので、体に熱がたまり重症化しやすくなります(詳しくは「メカニズム②」の項目で)。

 

炎天下

直射日光は気温の高さとは別に体温を上昇させる要因となります。

また、日焼けによって肌が腫れることで、血流がそこに集中して偏りが生じます。

 

ここまでをまとめると

  • 高温多湿な環境
  • 直射日光
  • 運動
  • 水分・塩分の補給不足

などにより、

  • 発汗による脱水で血液が減る
  • 体温を下げるための皮膚近くへの血流集中
  • 急な日焼けによる皮膚の腫れ
  • 運動によって筋肉に血流が集中する

といったことが起こります。

すると、臓器への循環失調が起こり、熱中症の症状(初期から中等度)が出る・・・ということになります。

 

 

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メカニズム② 体温の上昇→臓器にダメージ

人間の体内は温度変化にとても弱く、平熱から少し上下するだけで臓器が正常に機能しなくなってしまいます。

それを防ぐために体温は一定に保たれるようになっていますが、熱中症が重くなると保てなくなり、重度の症状が出始めます。

どのようなメカニズムなのでしょうか。

 

まず、先ほどの暑熱環境や運動などが、体に熱をためていきます。ある程度までは体温調節機能が熱を外に放出してくれるので、体温が上がるのを防いでくれます。

しかし、人体が自力で熱を放出する能力にも限度があります。

 

体温調節機能は、年齢などによる個人差や、湿度のような環境要因によって制限されることがあります。

水分の補給が足りないために汗が出なくなる、厚着・汗が蒸発しにくい服装をするといった判断ミスによっても体温を下げにくくなります。

 

こうして体温上昇に体温調節だんだんが追い付かなくなると、少しずつ体温が上がっていき、循環失調の時よりも重い各臓器の症状が現れます。

ここで気づいて体を冷やしたり水分・塩分補給すればいいのですが、何もしないでいると熱中症は一気に重症化します。

ある程度体温が上がってしまうと、その高熱で体温を下げる機能自体が壊れてしまうのです。

 

そこからは、体はすごい勢いで熱くなっていきます。放っておけば、高熱で臓器の細胞破壊が始まって命の危険をきたします。

 

 

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次回は熱中症の症状と対処法について

熱中症の原因・発症する仕組みが分かったところで、

次回は具体的にどんな症状が出るのかを覚え、病状の重さを見分けられるようになりましょう。

そのうえで、病状の各段階でどのような対処法や応急処置をしたらいいかということも覚えていくと、とても役に立ちます。

 

 

 

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